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歯周病と糖尿病の関係 | 血糖値が高いと診断されたら歯科検診も必要?

歯周病

歯周病は歯茎の炎症だけでなく、様々な生活習慣病と深い関係がある重大な病でもあります。知らない方も多いと思いますが、歯周病は糖尿病の合併症の1つであり、症状が互いに影響を及ぼします。

糖尿病は歯周病が重症化しやすい

糖尿病になると細菌への免疫力や抵抗力が減少し、傷ついた組織を修復する力も弱まるのが特徴です。

口腔内の唾液の分泌量が減り、乾燥することによって歯垢が歯に付着しやすい状態になります。糖尿病は血糖値のコントロールが難しくなり、血液が高血糖状態となるのが特徴です。この状態でより一層唾液の分泌量が減少します。そのため糖尿病を患っている方は、通常より歯周病リスクが2倍以上高い傾向となり、歯周病が重症化しやすい状態に陥ります。

歯周病は糖尿病の発症リスクを高める

また、歯周病が糖尿病に与える影響も大きく、糖尿病を患っている患者様はもちろん、糖尿病の症状がない方も注意が必要です。歯周病になると炎症性物質が大量に作られ、血糖値をコントロールするホルモンであるインスリンの働きが鈍くなります。そのため、血糖コントロールが悪化し、高血糖状態に陥り、糖尿病の発症リスクが高まってしまいます。

歯周病治療で糖尿病の発症リスクをおさえる

このように歯周病と糖尿病が密接な相互関係にありますが、関係が深いからこそ歯周病治療を行うことで同時に糖尿病の症状を緩和でき、発症リスクをおさえることも可能です。歯周病は口腔内の問題だけではなく、体全体の健康面にも大きく関わります。成人の約8割が歯周病を患っているため、それだけの人が糖尿病のリスクを抱えていることになります。

血管や神経障害も併発する恐れがある

血糖値が高いと診断された方は内科で治療を受けるだけでなく、歯科医院でも検査を受けることを心がけてください。歯周病の影響で高血糖状態が続いていると、糖尿病だけでなく血管や神経障害も併発する恐れがあるので、常に正しい歯磨きして口腔内を清潔にしておきましょう。患者様ご自身で口腔内の問題や歯磨きの改善点が分からない場合は歯科医院にご相談ください。定期的に口腔内の状態を確認して、歯周病と共に糖尿病への対策も行っておきましょう。