コンパスメディカルグループのロゴ

開業15周年 詳細はコチラ
医科歯科健診コラムのボタン 講演・取材のご依頼ボタン

下歯槽神経麻痺やオトガイ神経麻痺の症状 | 親知らず抜歯後の麻痺やしびれは早めの相談

親知らず

下歯槽神経麻痺の原因

親知らずを抜歯した後、麻酔が切れているはずなのに、過敏な痛み、舌の痺れ、会話のしづらさなどがある場合は、下歯槽神経麻痺(かしそうしんけいまひ)が疑われます。下歯槽神経麻痺(かしそうしんけいまひ)とは、下顎の親知らずを抜歯した際に、下顎の骨の中を通る下歯槽神経が損傷や圧迫を受けることで起こる神経麻痺です。

下歯槽神経は三叉神経(さんさしんけい)の第3枝領域のことで、下顎の歯、下唇、顎の皮膚など下顎周囲と舌の一部の感覚をつかさどっています。その下歯槽神経が損傷や圧迫を受けると、下唇や口角部、歯ぐきまで、麻痺やしびれの症状が起きてしまうのです。

オトガイ神経麻痺の原因

また、オトガイ神経と呼ばれる下歯槽神経の先端にある神経が麻痺してしまう、オトガイ神経麻痺と診断されることもあります。下歯槽神経麻痺やオトガイ神経麻痺の症状は、「過敏な痛み・舌の痺れ・会話のしづらさ」などが挙げられます。さらに、知覚の低下も引き起こすので、触れた感覚が鈍くなり「ヒゲを剃る際やご飯粒が頬についている」などの感触を感じづらくなってしまいます。

下歯槽神経麻痺やオトガイ神経麻痺の症状

下歯槽神経麻痺やオトガイ神経麻痺の症状

ただし、下歯槽神経麻痺やオトガイ神経麻痺は、左右両方に現れることはなく、どちらか片方だけとなります。下歯槽神経麻痺やオトガイ神経麻痺の症状が現れると、水を飲んだり日常会話をしたりすることが難しくなるケースもあり、麻痺が長引くと表情筋に影響して、表情が歪んだりむくんでしまう二次的な症状につながるケースもあります。自覚症状としてはほとんどの方が、違和感と捉えて神経麻痺とは考えません。

症状が進行してから治療を施すと、完治までの期間が長くなってしまうので、冒頭にお伝えしているとおり、抜歯後に麻酔が切れているはずなのに、舌のしびれなど違和感がある際には、直ぐに歯科クリニックに相談することが重要です。

下歯槽神経麻痺やオトガイ神経麻痺の治療方法

治療方法は薬物療法・レーザー治療・星状神経筋(せいじょうしんけいせつ)ブロック療法・鍼灸治療などさまざまな治療法があり、歯科クリニックが症状を診断して適切な治療法を施します。下歯槽神経麻痺やオトガイ神経麻痺は、親知らずの抜歯のみならず、下顎への外科的手術を施した際に、偶然発症する症状となります。 最近、親知らずの抜歯手術を施した経験があり、何となく違和感のある、麻痺やしびれのある方は、歯科クリニックにご相談ください。下歯槽神経麻痺(オトガイ神経麻痺)であるか診断を行い、最適な治療を施すことが可能です。