インプラント治療には高額な費用が必要になりますので、半永久的にインプラントを使い続けることができるとイメージしている方も多いはずです。インプラントは術後約10年が寿命といわれていて、残念ながら半永久的に使うことはできません。ただし定期健診やセルフケアをきちんと行うことで、15年、20年とインプラントの寿命を延ばすことは可能です。
定期健診は欠かせません
インプラントの周囲にプラーク(歯垢)が溜まりやすい
インプラント治療では治療後のメンテナンスが重要となり、定期健診は欠かせません。定期健診では、インプラント周囲炎やその他の炎症が起きていないかチェックします。インプラント周囲炎とは、メンテナンスを怠ることで口内の清掃が不十分になり、インプラントの周囲にプラーク(歯垢)が溜まりやすくなってきます。
インプラント周囲炎とは
プラークにはさまざまな細菌が繁殖しているので、この細菌によってインプラントの周囲組織が侵されて起こる炎症です。インプラント周囲炎の症状が進行するとインプラントを支えている歯槽骨が破壊され、歯肉の退縮やインプラントの人工歯根の露出が起こり、最悪のケースではインプラントが脱落してしまいます。
インプラント周囲炎の予防方法
歯みがき指導をとセルフケア
インプラント治療後にはこのインプラント周囲炎に侵されないように、メンテナンスが必須です。また歯みがき指導を受けて、間違いのない正確なセルフケアも大切です。自己流になりやすい歯みがきを専門的な知識を身につけた歯科衛生士の指導を受けることで、正確なブラッシングによるセルフケアが行えます。
定期健診の間隔は?
セルフケアはインプラントだけでなく他の健康な歯が虫歯などの炎症を防ぐ効果もあり、とても重要なのです。歯科クリニックでの定期健診では、インプラント周囲炎の症状の有無・噛み合わせ・インプラントの動揺度・歯周ポケットの深さなどをチェックします。メンテナンスの間隔は口内の状況によって異なり、残っている歯に歯周病や噛み合わせの異常がある場合は、1ヵ月~2ヵ月間隔で行い、口内に問題を抱えてない場合は3ヵ月~6ヵ月間隔で行います。