加齢でドライマウス(口腔乾燥症)? | 高齢者の唾液減少によるトラブル

高齢者の口腔ケア

高齢者の口腔ケアは、口腔内を清潔に維持し、虫歯や歯周病を予防することにとどまらず、心身の健康や日々の生活にも大きく影響します。ケアを怠ることで病気を引き起こすなどトラブルにつながることもあるので、適切な口腔ケアが大切です。

唾液減少で自浄作用の低下

高齢者の口腔内環境には、さまざまな特徴があり、なかでも唾液減少は加齢による口腔内の大きな変化となります。唾液減少によっていろいろなトラブルを引き起こすこともあるため、注意が必要です。まず、唾液が減少することで、自浄作用が低下します。自浄作用とは、口腔内の汚れや細菌を唾液が洗い流すことで、お口を清潔に保つことです。元々は自身で口腔内を清潔に保つための自浄作用が備わっていますが、加齢により唾液の分泌量が少なくなると、この機能が低下します。その結果、ドライマウス(口腔乾燥症)といった症状につながるのです。

ドライマウス(口腔乾燥症)によるトラブル

ドライマウスは、口の渇きを感じるだけでなく、虫歯や歯周病、口臭などを引き起こします。さらに、味覚障害など深刻な病気につながることもあるため、早期の治療が必要です。特に高齢者の場合、免疫力の低下により症状が進行しやすいケースも多いため、予防や早期発見が重要となります。

かかりつけ医による早期発見

虫歯などのわかりやすい症状であれば早期発見もしやすいですが、唾液減少による自浄作用の低下、ドライマウスといった症状は、自覚しづらいのが難点です。気づいたときにはすでに症状が悪化している可能性が高いため、早期発見できる環境も必要といえます。そのために、かかりつけ医を持つことが推奨されています。

口腔ケアは、毎日のセルフケアはもちろんのこと、歯科医によるプロフェッショナルケアも大切です。定期的に通院することで、口腔内環境の変化や、口腔疾患の初期症状へ早期に対処できるようになります。身体の一部であるお口の健康は、心身ともに健やかに過ごすためにも大事なものです。日々の生活を充実したものにするためにも、意識的に口腔ケアを行うことをおすすめします。

   

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この記事を監修してくれたお医者さん
日本歯科医師協会認定医

略 歴
昭和大学 歯学部 卒業/昭和大学大学院 歯学研究科 臨床系歯科麻酔科学 修了/昭和大学 歯学部 全身管理歯科学歯科麻酔科 助教/医療法人社団コンパス 常務理事

保有資格
歯科医師/歯学博士/日本口腔外科学会 認定医/日本外傷歯学学会 認定医

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