コンパスメディカルグループのロゴ

開業15周年 詳細はコチラ
医科歯科健診コラムのボタン 講演・取材のご依頼ボタン

咬筋ボツリヌス(エラボトックス)治療とナイトガード治療 | 歯ぎしりや食いしばりの治療方法

歯ぎしり・食いしばり

ストレスの原因を特定して取り除く

歯ぎしりや食いしばりの主な原因はストレスであるため、改善するにはまずストレス解消が重要になります。ストレスの原因となっているものを特定して、原因を取り除けるように生活習慣など見直し、対策を練っていくと良いでしょう。ただし、仕事など原因はわかっていても対処のしようがない場合も少なくありません。

ストレスの原因がわかっていても対処できな場合

そんな時に治療法として咬筋ボツリヌス(エラボトックス)治療ナイトガード治療の2つの方法があります。

咬筋ボツリヌス(エラボトックス)治療

咬筋ボツリヌス(エラボトックス)治療は咬筋という噛む際に大きく関わる頬辺りにある太い筋肉にボツリヌス菌から抽出された成分を注入します。

それにより、歯ぎしりや食いしばりで常に力こぶを作っていたような状態の筋肉をリラックスさせる効果があります。歯と歯がぶつかっていたのを和らげ、歯の損傷のリスクを大きく減らします。また、筋肉がリラックスする事により食いしばりや歯ぎしりによる筋肉の緊張が原因で起きていた偏頭痛や肩こりの改善も期待できます。その他には、夜間の歯ぎしりや食いしばりが大きく減少する事により眠りが深くなり、睡眠の質の向上も期待できます。また、常に力こぶを作っていた状態の咬筋がリラックスする事により相対的な小顔効果も期待できます。

ボツリヌスとは

ボツリヌスと聞いて食中毒のボツリヌス菌を思い浮かべる方が多いと思いますが、ボツリヌス菌は数種類存在していて治療に使用する種類のボツリヌス菌は毒素を作らないため、その菌から抽出し精製された薬剤には毒素は絶対に含まれません。また、ボツリヌス菌へのアレルギー報告はほぼないため安心して使用できる薬剤とも言えます。

海外では歯ぎしりや食いしばりがスタンダードとなりつつあり、日本でも注目を浴びてきています。日本では自費診療にはなりますがとても効果が高い治療と言えます。

ナイトガード治療

保険診療で行える治療がナイトガードです。ナイトガードは就寝時用マウスピースで、歯ぎしりや食いしばりによる歯のすり減りを防止できるのが特徴です。また、就寝時の歯ぎしりは患者様本人では気づくことが難しいため、具体的な症状はマウスピースを着用することで把握することができます。

ナイトガードは強化プラスチックでできていますが、人の歯よりも柔らかい素材でできているため、強い力が加わると傷がついたり割れたりします。ナイトガードが損傷している場合、寝ている間に歯ぎしりを行っていることが可視化されるため、患者様に今後の改善点を提示しやすくなるのも特徴。また、その傷の付き方からさらにナイトガードの形状を歯科医院で調整し、ズレてしまった噛み合わせを患者様の本来の噛み合わせに導いていくことも可能です。

ナイトガード治療の注意点

使い始めは違和感があり、中には上手く眠れない方もいらっしゃいます。また、マウスピースを装着されている内側は酸素が少ない事から虫歯菌や歯周病菌がとても繁殖しやすく、装着前の歯ブラシの徹底と外した後のマウスピースの清掃管理の徹底が必須となります。マウスピースは患者様の歯に合わせて製作しているため違和感は少ないですが、どうしても違和感がある場合は歯科医院にご相談ください。調節を行うことでより違和感のないマウスピースで歯ぎしりや食いしばりを改善していくことが可能です。

違和感が慣れない、管理が上手く出来ない場合は咬筋ボツリヌス(エラボトックス)治療をお勧めします。

口の中の健康から体全体の体調を整えていきましょう。