虫歯は感染症である
虫歯は親や兄弟から移った虫歯菌による感染症であり、実は生まれたばかりの赤ちゃんには虫歯菌は存在しません。そのため、周囲の人が口腔内ケアをしっかり行っていれば、虫歯菌が移らずに子どもが虫歯にならない状態を保つことができます。
しかし、家族みんなで予防していても、子どもは人との距離が近いため友達などから移るケースもあり、基本的に防ぐことはできないと考えたうえで対策を行っていくことが重要になります。すでに虫歯菌が移っていると考えて、虫歯にならない予防を行っていきましょう。
家族全体で日常生活習慣を見直す
砂糖を多く含むおやつなど与えすぎない
まず、子どもを虫歯にしないためには家族全体で日常生活の習慣を見直すことが重要となります。虫歯菌のひとつであるミュータンス菌は糖分を栄養にして歯を溶かす酸を作っていくことが特徴です。そのため、砂糖を多く含むおやつなど与えすぎないことが重要です。
食事時間をきっちり決める
特に3歳以下のお子さんには糖分の少ないおやつを選択しましょう。また、ダラダラ物を食べる行為も口の中をケアしてくれる唾液の作用を妨げるので注意が必要です。おやつだけでなく、通常のご飯も食べる時間をきっちり決めて、長時間口の中に食べ物が留まらないように心がけましょう。
食後の歯磨き
そして最も重要なのが食後の歯磨きです。歯を隅々まできっちり磨くことで、虫歯のエサとなる食べカスを除去できるので、歯磨きの習慣を身につくように教えていくことが大切です。
子どもは5歳頃までは自分でしっかり歯を磨くことができません。そのため、正しいブラッシング方法を教えながら仕上げ磨きを大人が行ってあげましょう。9歳頃までは仕上げ磨きをしっかり行っていると、より効果的な虫歯予防になります。
小児歯科でのフッ素塗布
また、小児歯科で虫歯予防に高い効果があるフッ素塗布を早い段階から行うとより効果的です。小児歯科で行うフッ素塗布は歯の表面にフッ素を塗る処置となり、歯の再石灰化を促進させて歯のエナメル質を強い状態にできるため、エナメル質が薄い乳歯にとって心強い存在となります。