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「か強診」が「口腔管理体制強化加算(口管強)」に名称変更|時々見かける「口管強」とは?利用者のメリットは?

口管強(か強診)

歯医者さんに通う際、最近「口管強(こうかんきょう)」という言葉を目にすることが増えたかもしれません。
これは、2024年からスタートした制度で、患者さんの口腔ケアをより充実させるために作られたものです。
今回は、口管強がどのような制度なのか、またそれを利用することでどんなメリットがあるのかをわかりやすく解説します。

口腔管理体制強化加算(口管強)とは?

か強診(かきょうしん)から口管強(こうかんきょう)へ名称変更

「口管強」とは、「口腔管理体制強化加算(こうくうかんりたいせいきょうかかさん)」の略称です。

この制度は、以前は「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(かかりつけしかいきのうきょうかがたしかしんりょうじょ)」略称「か強診」と呼ばれていましたが、2024年の診療報酬改定で名称が変更されました

制度の内容自体は大きく変わっていませんが、より多くの人が利用しやすくなるよう名称がわかりやすく改められたものです。

どんな制度なのか?

患者さんが定期的に歯科医院で口腔ケアを受けることで、虫歯や歯周病を予防し、全身の健康を守ることを目的としています。
口管強の基準を満たす歯科医院は、一定の設備や人員体制を整えており、患者さんが安心して質の高いケアを受けられるようにしています。

口管強の歯科医院に通うメリットとデメリット

口管強に対応している歯科医院を選ぶと、どのようなメリットがあるのでしょうか?また、デメリットもあるのでしょうか?

メリット

保険適用で月に1回のクリーニングが可能

通常、保険診療で受けられる歯のクリーニングは3か月に1回までとされています。しかし、口管強の基準を満たした歯科医院では、保険適用で月に1回のクリーニングを受けることができます。これにより、虫歯や歯周病の予防がより効果的になります。

充実した設備で質の高い治療が受けられる 

口管強の基準を満たす歯科医院は、必要な設備や滅菌体制が整っています。これにより、より安心で安全な治療を受けることが可能です。

定期検診で全身の健康をサポート

口腔内の健康を保つことは、歯だけでなく全身の健康にも深く関わっています。例えば、歯周病は歯茎の炎症だけでなく、糖尿病の悪化や心疾患、さらには脳卒中のリスクを高めることがわかっています。

定期的な歯科検診や適切な口腔ケアを行うことは、これらの全身疾患を予防するためにも重要です。

幅広い年齢層に対応

特に「口管強(口腔管理体制強化加算)」の制度を導入している歯科医院では、小児から高齢者まで幅広い年齢層に対して、個々のニーズに合ったケアを提供しています。

小児期には虫歯予防や歯並びのチェック高齢者には口腔機能の維持や歯周病の重症化予防といった取り組みが行われています。これにより、どの年代の方も安心して治療を受けられる環境が整えられています。

さらに、これらの歯科医院では、AED(自動体外式除細動器)などの設備を設置するなど、安全性を重視した医療環境を提供しています。歯科治療が苦手な方や、持病をお持ちの方でも安心して通える体制が整っているのが特徴です。

デメリット

費用が増える可能性

口管強の歯科医院で定期的に通院することで、治療やクリーニングの回数が増える可能性があります。そのため、トータルの費用がやや高くなる場合があります。

通院頻度が増える

定期的に通院する必要があるため、忙しい方にとっては通院頻度が負担になることも考えられます。無理のない範囲で通院できるように、歯科医師及び歯科衛生士に相談しましょう。

口管強の基準とは?

口管強の基準を満たすためには、歯科医院がいくつかの条件をクリアしている必要があります。以下にその一部を簡単にご紹介します。

クリニック内の設備

滅菌装置や歯科用CTなど、一定の設備が整っていること。

専門的な医療体制

歯科医師や歯科衛生士が在籍し、患者さんに適切な口腔ケアを提供できること。

地域のかかりつけ歯科医としての機能

地域の患者さんを定期的に診察し、口腔内の健康を管理する体制が整っていること。

まとめ

「口腔管理体制強化加算(口管強)」は、患者さんが定期的に質の高い口腔ケアを受けられる制度です。
口管強の基準を満たした歯科医院に通うことで、虫歯や歯周病の予防がより効果的になり、全身の健康をサポートすることができます

ただし、定期的な通院や治療費が増える可能性もあるため、自分の生活スタイルや予算に合わせて選ぶことが大切です。