放射線技師が働く場所
放射線技師として働く場所は、病院やクリニックだけではありません。健診施設で予防医学に携わる道もあります。病院では体に何らかの不調があり、治療を目的とした医療が行われています。それに対して健診施設では、体の現状を把握し、病気を未然に防ぐためや早期発見するための予防医学が行われているのが特徴です。
放射線技師の業務
一般撮影とCT検査
健診施設での放射線技師の業務は、一般撮影(X線)の胸部レントゲン撮影で肺がんの早期発見、肺結核や肺炎の有無、心臓・大動脈に異常がないかのスクリーニングです。さらに、肺がんのリスクが高い方などにはCT検査を行います。最近では、CTコロノグラフィを導入する健診施設も増えており、大腸がん検査に活用しています。また、肺がんCT検診認定技師の資格を取得していれば仕事の幅はより広いです。脳ドックに対応している健診施設ではMRI検査も行います。
マンモグラフィ
乳がんの早期発見を目的としてマンモグラフィに携わるには、マンモグラフィ認定技師という資格が必要です。マンモグラフィは、特に女性の検査技師の需要が大きいです。健診施設によっては、マンモグラフィの検査技師はすべて女性であることをアピールしているところもあります。また、胃・大腸の透視検査(バリウム)を行うには、胃がん検診専門技師という認定資格が必要です。
健診だけの施設での一日の働き方
こうしたさまざまな検査に携わる機会があるのが健診施設ですが、その規模によって仕事内容や働き方が異なります。ここでは、健診だけを行う施設の一日の働き方事例をご紹介します。
朝出勤し、ますは始業点検です。それから朝礼です。スケジュールの確認、引き継ぎを行ってから会場準備をします。そして業務開始です。一般撮影を25~35件ほど行います。
マンモグラフィ・胃透視検査などの担当の撮影を10件程度してから昼休憩です。午後からも同様の業務をし、データ入力を行います。健診施設では技術職だけでなく、朝の会場準備やデータ入力といった運営業務・事務作業なども行っているのです。残業はなく終業時間には帰宅できます。