訪問看護とは

訪問看護とは、ご自宅や高齢者施設で療養する方のもとに看護師が訪問しサービスを行うことを指します。看護師は「訪問診療」では医師に同行して医療サポートを行うことが主ですが、「訪問看護」の場合は主治医が作成した訪問看護指示書に基づき患者の健康状態のチェックや療養指導、医療処置、身体介護などを行います。

訪問看護で求められること

訪問看護で求められることは、病気や障害あるいは人生の最期を迎えようとしている患者様が、その人らしくご自宅や施設で生活できるようにサポートすることです。診察や治療をする医師だけでなく、診療サポートを行う看護師も重要な役割を担います。その役割には、診療サポートや療養上の世話に加えて、ご家族への支援、地域における多職種連携も含まれます。

診療サポート

看護師の二大業務として挙げられるのが、診療サポートと療養上の世話です。訪問診療においては医師の指示による医療処置や病状の観察、医療機器の管理・指導、褥瘡の処置・予防、介護予防、ターミナルケアなどを行います。在宅療養に必要な物品準備をすることや、限られた時間内で診療が完結するようにサポートすることが主な仕事です。

心理的サポート

また患者様の心理的サポートや、ご家族へのケア・説明を行うことも看護師の重要な役割です。患者様やご家族の不安や不満、悩みを共有して、ともに解決策を考えたりアドバイスしたりします。そのほか訪問看護では、地域や他職種との連携が必要です。患者様やご家族、医師、他職種との橋渡し役として、スケジュール調整を行うことも重要な役割です。

訪問看護では、患者様の生活に深く関わり、時間をかけて1対1で向き合うため、患者様の人柄や人生にしっかり触れることとなります。「患者と看護師」といった関係性にとどまらず、人間同士のつながりを持ってサポートできることが、訪問診療に携わる看護師ならではのやりがいと言えます。訪問看護において看護師が担う最も重要な役割は、安心して療養生活を送っていただけるよう患者様やご家族を心理的にサポートすることです。