カプセル内視鏡とは
カプセル内視鏡とは、その名の通りカプセル型の内視鏡です。従来の内視鏡のようにスコープが喉や肛門を通っている状態が検査の間続くのではなく、カプセルを飲み込むだけで簡単に検査ができるため、患者様に優しい検査方法といえます。検査の手軽さに加えて、原因不明の出血やただれ、潰瘍、ポリープの発見など、小腸のスクリーニング検査として有効活用されることが期待でき、大腸の精密検査にも用いられることもあります。
カプセル内視鏡の検査対象者
カプセル内視鏡の検査対象となる患者様は、小腸・大腸の病気が疑われる方、あるいは小腸・大腸の病気の経過観察の必要がある方です。2014年から保険適用となっています。
カプセル内視鏡の検査方法
カプセル内視鏡には、超小型カメラが内蔵されており、口から飲み込むだけで小腸や大腸の病変が直接観察できます。従来の内視鏡検査では、スコープを体内に入れるときの違和感や苦痛を伴うことから敬遠される患者様も多いことが課題としてありました。カプセル内視鏡であれば、薬やサプリメントを服用するときと同じような感覚で飲み込めるため、従来の内視鏡検査と比べると患者様は苦痛や違和感を覚えずに済みます。
カプセル内視鏡の種類
カプセル内視鏡には、小腸用・大腸用の2種類があります。カプセルは、消化管の中を移動しながら、消化管内を撮影・記録していきます。その速さは1秒間に2~6枚と、非常に高速です。撮影した画像は、記録装置に転送され、医師によって病変のチェック・診断を行うのが基本的な流れです。
カプセル内視鏡の検査時間
検査時間は8時間程度ですが、その間ずっと病院に滞在する必要はありません。カプセル内視鏡を飲み込んだあと、1〜2時間経てば病院を出て自宅や会社など、通常の生活ができます。検査を開始したあと、2時間後には水分、4時間後には食事を摂ることも可能です。ただし、運動や食事内容についての制限はありますので、注意しましょう。
病気の早期発見のためには定期的な内視鏡検査は必要不可欠です。従来よりも苦痛が少なくて済むカプセル内視鏡での内視鏡検査は今後、患者様の病の早期発見を大きく担ってくれるでしょう。