医師や看護師が患者さまのご自宅や老人ホームなどの施設に訪問して診察や治療を施してもらえる訪問診療は、病気や怪我、高齢化によって病院に行くことが困難な場合に、患者さまやご家族の負担を軽減する便利なサービスです。しかし初めて依頼をする場合は不安に感じる方も多いのではないでしょうか。今回は訪問診療を依頼する際のポイントについてご説明します。
医療機関と自宅や施設までの距離を確認
まずはご依頼の医療機関から自宅や施設までの距離は確認しておきたいポイントです。訪問診療が行えるエリアは、医療機関から患者さまのご自宅あるいは滞在先の高齢者施設等までの距離が16km以内と定められています。16kmを超える場合は保険の対象外となるため注意しましょう。患者さまの所在地から近い医療機関を探すことが大切です。
医療機関の実績や専門分野をチェック
依頼する医療機関の実績や専門分野などのチェックも重要です。患者さまの病状に適した医師がいると安心して任せることができるでしょう。情報はインターネットで調べることもできますが、よりリアルな情報が集まる地域包括センターや市区町村の担当部署などに相談するのもおすすめです。
寄り添ったケアと緊急対応の有無
訪問診療では、月に2回を目安に医師が患者さまの元を訪れて診察が行われます。平均的な診療時間は約15分といわれていますが、医療機関や医師によって若干方針は異なります。患者さまの状態を把握した上で適切な治療が行われている場合は対応時間が短くても問題ありません。療養中は心身ともに不安定になることが多いため、患者さまに寄り添ったケアをしてくれるかどうかが大切なポイントです。また訪問診療を専門とする医療機関では、定期的な診療以外にも緊急時は24時間いつでも主治医と連絡が取れる体制が整えられています。訪問診療がスタートしたら緊急の連絡先を確認しておきましょう。
医師や看護師との相性
通院で医師にかかる場合も同様ですが、訪問診療の場合はより一層医師や看護師との相性が大切になります。知識と技術の高さはもちろんのこと、患者さまやご家族の話にしっかりと耳を傾けてくれるか、わかりやすい説明をしてくれるかといった点も安心感につながります。患者さまが抱えるその他の疾患や生活習慣なども考慮したアドバイスをしてくれるなど信頼性が高い医師に依頼しましょう。