訪問診療は病院に通院できない方が、老人ホームなどの高齢者施設やご自宅で病院と同程度の診察や治療を受けられるものです。医師によって計画的な診療が行われご自身の生活の場での健康維持ができるため、患者様自身のみならず家族の方やソーシャルワーカーの方など周りの方々の通院負担の軽減につながるメリットがあります。訪問診療では多くの医療従事者が綿密な連携を取りながら関わっております。

歯科医師、歯科衛生士

訪問診療では基本的に医師と看護師がペアになって、患者様が入られている老人ホームなどの高齢者施設やご自宅に訪れて診察や治療を行います。訪問診療を受ける高齢者には、歯や歯茎、入れ歯などのケアをご自分で充分にできない方が多いのが現実です。このような口腔内のケアをするために歯科医師、歯科衛生士による歯科訪問診療で口腔内のケアや入れ歯の調整、正しい食べ方のトレーニングを行います。その結果、正しい食事をとることが可能となり誤嚥性肺炎のリスクが軽減されます。

訪問看護師、薬剤師

医師の指示のもと訪問看護師は訪問先で、注射や点滴の投与などを行う重要な役割を担っています。また、医師が処方した薬を調剤する薬剤師の存在も重要です。病院に通院しているなら薬局で処方薬をもらえますが、訪問診療では薬剤師が患者様の施設やご自宅に薬を届けてくれます。

理学療法士、ケアマネジャー

食事と同様に必要なのが適度な運動であり、運動不足による筋力低下は健康を損ねる原因になってしまいます。それをサポートするのが理学療法士によるリハビリテーションです。また、介護を必要とする方にはケアマネジャーが介護サービス事業者などの調整を行います。

このように訪問診療は「医師・歯科医師・訪問看護師・薬剤師・理学療法士・ケアマネジャー」など、多くのサポートの基に成り立っているのです。