患者様が住み慣れた場所で生活を行いながら、必要に応じて診療が受けられる在宅医療。
超高齢社会を迎えた日本においては、在宅医療のニーズが今後ますます高まると予測されています。そして、その在宅医療を支えるのが、「在宅療養支援診療所」です。
在宅療養費支援診療所とは、自宅療養を受ける患者様に対して、在宅医療を提供しながら快適な生活を支援する診療所のことです。
定められた基準を満たした施設
在宅医療では、必要な診察や治療に加えて、体調管理や服薬管理などによって患者様の病状の把握を行います。
このような内科医による診療に加えて、自宅で生活するうえで欠かせない生活動作や運動機能のリハビリを行うことで、自宅で過ごしながら健康維持を図ることもあります。
在宅医療機関のサービスを提供する内科クリニックは増加傾向にあります。
そのなかでも、定められた基準を満たした施設が、在宅療養費支援診療所です。
在宅療養費支援診療所とは、在宅療養を希望する患者様のために、その地域で主たる責任をもって診療に携わる診療所を指します。
また、地方厚生(支)局長に届出を行い、認可される病院・医院の施設基準のひとつです。
在宅療養を必要とする患者様が、安心して計画的な治療やケアが受けられるような診療サービスを提供するには、多くの基準を満たさなければなりません。
例えば、
「24時間365日体制で、医師や看護師と連絡が取れること」
「24時間365日体制で、往診・訪問看護に対応できること」
「緊急時に入院の受け入れ可能、あるいは連携医療機関への入院手配が可能なこと」
などが基準として挙げられます。
そのほか、
「地域の保険医療機関や、福祉サービスと連携していること」
「看取り等の実績を定期的に厚生労働省へ報告していること」
といった基準も設けられています。
まとめ
患者様が在宅で医療サービスを受けるにあたって、病院や医師を探したり、自身で各機関の担当者と連絡を取ったりしなくて済むように、患者様の療養について一元管理することが、在宅療養支援診療所の大きな役割のひとつです。
在宅療養支援診療所など訪問診療に関するサービスが充実することにより、今後ますます在宅療養に携わる内科医のニーズが高まると考えられます。