転職活動をしていると、つい「採用されること」がゴールになってしまいがち。でも、本当に大切なのは「入社後に後悔しない選択」をすることです。
採用の仕事をしていると、前職での退職理由としてよく耳にするのが、今度こそ最後の仕事先にしたいです、次こそは長く勤めようと考えておりますといった声です。
しかし、早期退職となってしまった職場も、皆さん入職されるときはここでずっと働くんだ!という意気込みで入職されているはず。まさか辞める事になるなんて想像もしていなかったはずですよね。
実際、早期離職の多くは「こんなはずじゃなかった」というミスマッチが原因です。実は、多くの転職者が挙げる「退職理由」は、面接の段階で気づけるものも多くあります。
そこで今回は、よくある退職理由をもとに、「面接時にどんな点を確認すべきか?」といった面接時に確認しておくべきチェックポイントをまとめてみました。
求職者の目線で解説していきますので参考にしてみてください。

① 人間関係が合わなかった
退職理由として最も多いのが、職場の人間関係。
仕事内容に満足していても、職場の雰囲気や人間関係が合わなければストレスは避けられません。
面接時の確認ポイント:
- 面接官や現場社員の雰囲気は自分にとって自然か
- 「どんな人が活躍しているか」「チーム体制はどうか」といった質問を通して、組織のカルチャーを探る
- 見学ができる場合は、職場の空気を自分の目で見て感じてみる
質問例:
「職場で活躍されている方には、どのような特徴がありますか?」
「チームメンバーとの関わり方について、もう少し教えていただけますか?」
② 給与・待遇への不満
これは面接時に一番聞きづらい部分ではありますが、自身の中で就業先を決める条件としての割合が大きいのに、そこを確認せず曖昧にしたまま入職すると後から不満につながることが多いため、面接時にしっかり確認することが大切です。
確認ポイント:
- 年収の内訳(基本給、残業代、各種手当、固定残業代が含まれている場合はその時間)
- 昇給・賞与の基準とタイミング
- 評価制度やフィードバック体制
質問例:
「昇給や賞与の仕組みについて教えていただけますか?」
「評価制度はどのように運用されていますか?」
➂ 成長・キャリアが見えなかった
やりがいを求めて転職したはずが、スキルアップの機会がなく、将来のキャリアが描けない…そんな状況も退職理由としてよく挙げられます。
確認ポイント:
- 入社後に受けられる研修や学習機会
- キャリアパスの例(例えば、入社後3年でリーダー昇格など)
- 異動・配属先チェンジの制度があるかどうか
質問例:
「入社後のキャリア形成について、どのような支援がありますか?」
「配属先(外来/訪問)変更の希望を出すことは可能でしょうか。過去に配属先を変更して活躍されている方はいらっしゃいますか?」
④ 働き方のミスマッチ
「残業が多すぎた」「休みが取れなかった」「柔軟な働き方ができなかった」など、働き方に関する不満も退職につながりやすいポイントです。
確認ポイント:
- 平均残業時間・休日出勤の有無
- 有給休暇の取得状況(取りやすい雰囲気があるか)
質問例:
「平均的な残業時間や、繁忙期の働き方について教えてください」
「有給休暇を申請した場合、取得しやすい環境でしょうか?」
面接は「双方で見極める」場
面接は「選ばれる場」ではなく、「自分で選ぶ場」でもあるとよく耳にしますよね。
面接は双方で見極める場となりますので、 聞きづらいことを遠慮してしまうお気持ちはわかりますが、それを曖昧にしたまま入職すれば、いずれミスマッチが表面化してしまいます。
正直に申し上げると自分の条件がすべてがクリアしている職場を見つけるのはなかなか難しいとは思います。
家を探すときも自分の条件が全て叶っている物件にはなかなか巡り合えないものですよね。そのため必然的にどこか妥協したりなどして折合いを付けて決めた方も多いのではないかと思います。ただその中でも譲れない条件(バス・トイレ別、2階以上、オートロック、築年数等)が必ずあり、それ以外の項目は少し妥協したりもしているのではないでしょうか?
仕事先を決める場合も同じで、自分にとって大切な価値観、譲れない条件を明確にしておくことが大切です。
そして、それに合致する就業先なのかどうかを、面接で「確認する姿勢」が、納得のいく転職へとつながります。
焦らず、妥協せず、「納得して働ける職場」を見つけてください。
