外来診療の歯科衛生士になろうと思ったきっかけを教えてください。
高校生の頃、人の役に立つ仕事がしたいと思い、社会にとって必要な医療系に興味を持ちました。看護師さんやお医者さんは体力的に厳しいと感じ、他の職種を調べた結果、子供の頃から何かを作ったり、わりと細かい作業も好きだったので、歯科衛生士の道を選びました。
INTERVIEW
歯科衛生士(外来)
山口 茜さん
医療法人社団コンパス 2012年1月 入職
歯科衛生士(外来)
山口 茜
高校生の頃、人の役に立つ仕事がしたいと思い、社会にとって必要な医療系に興味を持ちました。看護師さんやお医者さんは体力的に厳しいと感じ、他の職種を調べた結果、子供の頃から何かを作ったり、わりと細かい作業も好きだったので、歯科衛生士の道を選びました。
卒業後、歯科衛生士として一般歯科に勤めましたが体調を崩したため事務職に転職。数年が経つ頃、体力も戻り歯科衛生士の仕事にもそろそろ戻らないと忘れてしまうと思い、意を決して歯科衛生士に戻ることにしました。求人情報を調べている中、ブランクOKの当グループを見つけて応募し入職しました。
入職当時、当グループはまだ訪問診療のみだったので一般診療と比べて知識的にも体力的にもブランクを埋めるにはちょうど良いと思っていました。
その数年後、一身上の都合で一度退職するも1年程で復職しました。その際、外来診療を立ち上げて半年程で歯科衛生士が不足しているということで外来診療を担当しながら訪問診療も兼務し、今は外来診療のみ担当しています。
医療チームの雰囲気も良かったので、チームスタッフと車に乗って訪問診療に向かい高齢者の患者様と診療しながら会話を楽しんだり、お昼にはスタッフとランチして、午後の診療が終わって車で帰ってくることがなんだか遠足みたいですごく楽しいと思いました。
ただ、チームスタッフ以外の当クリニックスタッフとのコミュニケーションについては、私が非常勤だったこともあり、入職当初はなかなか接点も少なく不安でしたが、徐々に慣れていきました。
大変だったことは、寝たきりの方とか車椅子の方の口腔ケアなのでやはり腰にきてつらかったです。また患者様の多くが認知症の方なので、中には歯科衛生士に暴言を吐いたり、噛みついたり、爪でひっかいたりする方もいらっしゃって、訪問診療ならではの大変さを痛感、まさに新しい世界でした。今まで周りに認知症の方がいなかったので、そのような方々との触れ合い自体が新たな勉強でした。
当クリニックの歯科医師は、忙しくなってきてもイライラせず、常に優しい方なので、院内が穏やかで患者様にとっても寛げる雰囲気だと思います。専門用語も患者様が知っている用語に変えたり、写真や模型で分かりやすく説明されています。
私も歯周病治療のSRPをしたり、ポケットが何ミリと測ったりするときに、以前から通ってくれている患者様なので知っているつもりで説明していたら、実はSRPやポケット、何ミリという意味を知らなかったということがありました。特に当クリニックは高齢者の患者様が多いので、今では初診・再診患者様問わず、治療方法や理由、目的、用語説明を絵に描いたり、歯周病の本を見せながら説明するようにしています。
大切なことがありすぎて1番を選ぶのが難しいですが、敢えて言うなら「プロ意識」です。
例えば、今はネット等で何でも調べられる時代なので色々なことや最新情報を得ている患者様もいらっしゃいます。自分が学生のときに教わった知識だけで、ただ漫然と仕事をしていてはダメだなと思います。こちらがプロなので、オンラインセミナーや動画サイトから最新情報をいち早く取り入れて患者様にお伝えできるように心掛けています。
あとは、診療の混雑時、心の中では疲れ切っているのですが、絶対にそれを患者様の前では表に出してはいけないと気を付けています。
やはり患者様が喜んでくれたときです。ひどい着色・黄ばみがクリーニングして、ものすごく白くなったときに「やっぱり来てよかった」と言われたり、ブラッシング指導したときに「違うやり方をしていて全然知らなかった」と反応してくれて、1か月後には数値が良くなっていると前回指導したことを患者様がちゃんとやってくれたとわかり嬉しく思います。
前述のやりがいに通じること以外ですと、当クリニックの近くの団地には外国人が比較的多くいらっしゃるので、独学で学んでいる語学でその外国の患者様の通訳やコミュニケーションがとれたときに働きがいを感じます。
私はどちらかというと仕事を覚えるのが遅い方なので、新人さんの気持ちがわかります。歯科衛生士や歯科助手の新人さんが入職してきたときに、わからない人目線で教えることは得意だなと思います。自分だったらどのように言われたらわかるかなということを意識して丁寧に教えるようにしています。当クリニックのスタッフはすごく仕事ができる人たちなので、私はできないなりの役立ち方として新人さんをあまり緊張させない、新人さんが働きやすい雰囲気を作るなどの役割を担っていると感じます。
また、歯科医師にしかできない仕事といつも歯科助手が専門的にやってくれている仕事の両方に接しているので、歯科医師や歯科助手が忙しいときは、型取りしたあとの仮封やX線写真(パノラマ)の焦点設定等、私ができることを積極的にやったり、なるべく手伝うようにしています。自分が空いていれば自分ができる範囲で両方を手伝う中間的な立ち位置になれるように意識しています。
当クリニックのSPT(歯周病安定期治療)が増えたときに、すべての歯科衛生士に何かしらのかたちで還元される仕組みがあったら嬉しいです。
あとは、午前の診療が長引いたり、お昼の休診時間の電話対応等があると、休める時間が少なくなってしまうので、お昼休みは午後の診療に備えて休憩時間をしっかり取れる環境作りや午後診療の合間に小休憩が取れる働き方と予約枠のバランス調整が必要と考えています。
自身の知識と技術のアップデートと他の人の仕事を手伝える余裕ができたらいいなと思っています。以前は歯科助手の受付の仕事もちょくちょく手伝っていましたが、最近はやる機会がなく忘れてきてしまっているので学び直して自信を持って手伝えるようになりたいです。
また、今のような仕事とプライベートのライフワークバランスを維持しながら、末永く歯科衛生士として活躍していきたいと思います。
歯科衛生士は子育てや介護はじめ何かしらのご家庭の事情がある方が多くいらっしゃいます。当クリニックではそういったご事情も含めてお互いに助け合い、融通し合える雰囲気です。ご家庭のご事情で働き方に不安がおありの方も安心してご応募ください。